サワーチェリーパイ 6ピース

あれだけグニャグニャだった晴斗も、緊急事態とあってあわてて駆け出す。


必死に走って走って走り抜き、気付くとここちだけが後ろにいた。


「三次君……待って……」


その姿は、汗びっしょりで制服もクタクタによれている。


思わず駆け寄り、肩を組む。


ここは逃げないとヤバい、コイツは女だ。


捕まればどうなるかわかったモンじゃないし、俺だって後味が悪い。


片腕だけでここちを背負うようにし、街の片隅にある小さな公園に逃げ込んだ時、もう日はすっかり暮れていた。


「ごめんね……」
「お前なあ」
「ちょっと合気道カジってて、いい気になっちゃった」


反省した顔を見て、俺はドキっとさせられる。