「ったく、お前は俺を心配させる天才なのか?」
頭上から聞こえた声に支えてくれた人物が秋ちゃんだと認識した瞬間、バサッと胸に大きな花束を押し付けられて思わず目を見開く。
「ちょっと持ってろ」
「え、え?なにこ…」
「とりあえず、じっとしてろ」
ふわっと身体が浮いて、尋ねようとした言葉を飲み込んだ。
それが当たり前だとでもいうように、秋ちゃんは特別気にする様子もなく私をお姫様抱っこしたまま歩き出す。
「雨も降ってきたしとりあえずタクシーだな…」
周りの人からの視線がちくちくと突き刺さる。街中でのこの状況が目立っていることは明らかだった。
「ちょっと秋ちゃん、いくらなんでもこれはちょっと…」
「うるさい、どうせまともに歩けないだろ」
恥ずかしくて胸の中にある花束に顔を隠すようにしながら抗議の声を上げる。
けれど秋ちゃんは私の足首を一瞥してからそれだけ言うと、またすぐに真剣な表情でタクシーを探し始めた。
足挫いたこと、ばれてる…
もうそれ以上何も言うことができなくて、私は大人しく秋ちゃんの腕の中で口を閉ざした。
湿った雨の空気をかき消すような甘い香りの花束を胸に抱えながら。
頭上から聞こえた声に支えてくれた人物が秋ちゃんだと認識した瞬間、バサッと胸に大きな花束を押し付けられて思わず目を見開く。
「ちょっと持ってろ」
「え、え?なにこ…」
「とりあえず、じっとしてろ」
ふわっと身体が浮いて、尋ねようとした言葉を飲み込んだ。
それが当たり前だとでもいうように、秋ちゃんは特別気にする様子もなく私をお姫様抱っこしたまま歩き出す。
「雨も降ってきたしとりあえずタクシーだな…」
周りの人からの視線がちくちくと突き刺さる。街中でのこの状況が目立っていることは明らかだった。
「ちょっと秋ちゃん、いくらなんでもこれはちょっと…」
「うるさい、どうせまともに歩けないだろ」
恥ずかしくて胸の中にある花束に顔を隠すようにしながら抗議の声を上げる。
けれど秋ちゃんは私の足首を一瞥してからそれだけ言うと、またすぐに真剣な表情でタクシーを探し始めた。
足挫いたこと、ばれてる…
もうそれ以上何も言うことができなくて、私は大人しく秋ちゃんの腕の中で口を閉ざした。
湿った雨の空気をかき消すような甘い香りの花束を胸に抱えながら。

