極上求愛~過保護な社長の新妻に指名されました~

「…秋ちゃん」
「ん?」

ゆっくりと、秋ちゃんの胸から顔を上げる。
見上げた私に向けられた秋ちゃんの瞳はどこまでも温かい。

「ごめん、もう大丈夫!」
「…そっか」

さっきよりはましな笑顔を秋ちゃんに向かって浮かべる。
瞼が少し重いけれど、流れる涙は止まった。

「このまま帰ったら茉優と夕に心配かけちゃうなぁ…」
「あの2人のことだから心配し倒すだろうな」

私の頭を撫でながらははっと笑う秋ちゃんは、ただただ私の言葉に答えてくれる。
気になっているはずなのに決して自分から聞いてくることはしない秋ちゃんの優しさを心の中で感じていた。

「ぱーっとお酒でも飲みたい気分だけど、こんな顔じゃ飲みにも行けないや」
「なら俺のとこくるか?」

冗談交じりに言いながら笑って見せると、秋ちゃんが平然とした顔で呟いた。

「いいね、秋ちゃん家…って、え?」
「家に酒とつまみくらいならあるし。朝まで付き合ってやるよ」

秋ちゃんの言葉をもう一度思い出す。
何があったっけな~と冷蔵庫の中身を思い出しながらおつまみを考え始めた秋ちゃんに思わず突っ込んだ。

「いや、いくら秋ちゃんでも彼氏でもない男の人の家に上がり込むのはちょっと…申し訳ないっていうか」
「俺は茜のことが好きだから大歓迎だけど」
「…え?」
「付き合ってない茜に手を出すつもりはさらさらないし。それくらいの理性は持ってるつもり」