「どうしても明日までに仕上げなきゃいけない資料があって、思ってたより時間かかっちゃって…」
秋ちゃんの目が見られない。
「気が付いたら8時でびっくりしちゃった!ちょうどコーヒー飲みたいなって思ってたんだよね~さすが秋ちゃん!」
デスクに置いてくれた缶コーヒーを手に取って笑顔を作る。
「ていうか誕生日覚えててくれたんだね!もう27歳だよ?早いなぁ…」
うまくまとまらないままの言葉たちが気持ちを隠すように次々と口から零れ出ていく。
秋ちゃん、どんな顔してるだろう。
「茜」
私を落ち着けるように、秋ちゃんが名前を呼んだ。
沈黙が2人を包んで、永遠にも感じられる時間が流れていく。
「どうしたんだよ…」
私の座る椅子を半回転させると、秋ちゃんが私の左頬を優しく包んだ。
反射的に上を向いた私の瞳が秋ちゃんのものと重なって。
「…っ」
目の前が霞んでいく。
我慢していたものが溢れだすかのように頬を伝って落ちていこうとした涙は秋ちゃんの指によって拭われた。
次の瞬間手を引かれ、気が付いたら秋ちゃんの腕の中にいて。
「あ、あきちゃ…」
「今は、何も言うな」
それ以上は何も言わず、秋ちゃんは黙って私のことを抱きしめた。
私が見られたくなかったそのぐちゃぐちゃな泣き顔を隠すように。
秋ちゃんの目が見られない。
「気が付いたら8時でびっくりしちゃった!ちょうどコーヒー飲みたいなって思ってたんだよね~さすが秋ちゃん!」
デスクに置いてくれた缶コーヒーを手に取って笑顔を作る。
「ていうか誕生日覚えててくれたんだね!もう27歳だよ?早いなぁ…」
うまくまとまらないままの言葉たちが気持ちを隠すように次々と口から零れ出ていく。
秋ちゃん、どんな顔してるだろう。
「茜」
私を落ち着けるように、秋ちゃんが名前を呼んだ。
沈黙が2人を包んで、永遠にも感じられる時間が流れていく。
「どうしたんだよ…」
私の座る椅子を半回転させると、秋ちゃんが私の左頬を優しく包んだ。
反射的に上を向いた私の瞳が秋ちゃんのものと重なって。
「…っ」
目の前が霞んでいく。
我慢していたものが溢れだすかのように頬を伝って落ちていこうとした涙は秋ちゃんの指によって拭われた。
次の瞬間手を引かれ、気が付いたら秋ちゃんの腕の中にいて。
「あ、あきちゃ…」
「今は、何も言うな」
それ以上は何も言わず、秋ちゃんは黙って私のことを抱きしめた。
私が見られたくなかったそのぐちゃぐちゃな泣き顔を隠すように。

