極上求愛~過保護な社長の新妻に指名されました~

『家の前に着いたら連絡してください』
そんなメッセージが表示された画面を見ながらこれからの出来事を想像して、子どもみたいにわくわくしている心を落ち着ける。

…週末を一緒に過ごしたいと茜から可愛らしいお願いをされたのは、あの日の翌日の朝のことだった。
少し緊張しながら控えめに言葉を紡ぐ愛しい彼女の姿を思い出しながら、画面をスクロールして通話ボタンを押す。

「もしもし…茜?着いたよ」
「おかえりなさい!えっと…ゆっくり10数えたら、入ってきてください」
「10ね、わかった」

数回の呼び出し音のあと電話に出た茜は、普段よりも少しだけ早口で。
言われたとおりに心の中で10秒カウントし、ちょうどドアの向こうからかすかに聞こえていたバタバタとした足音がピタッと止まった頃合いでドアを開けた。

静かで真っ暗な廊下を、ゆっくりと進んでいく。

「え…」
リビングの扉を開けた瞬間にぱっと明るくなった視界。
そして目の前に広がった予想以上の光景に、思わず目を見開いた。

「雪さん、お誕生日おめでとうございます!」

迎えてくれたのは…賑やかなクラッカーの音と、愛しい人の満面の笑顔。
見慣れたはずの殺風景な部屋は色鮮やかに飾り付けられ、テーブルの上にはたくさんの豪華な食事とケーキまで用意されている。