極上求愛~過保護な社長の新妻に指名されました~

「それにしても…教えてくれてもよかったんじゃないですか」
「あはは、それはごめん」

都心では大きすぎるほどの広い庭園で催されたガーデンパーティー。
招待された各界の有名な著名人300人以上の中心になっていたのは、紛れもない雪さんで。

…そもそもの趣旨が彼の誕生日パーティーだったなんて、思いもしなかった。

「じゃあ挨拶も済んだし、そろそろ行こうか」
「え?行くってどこに…っていうか今、さらっと話題変えましたね?」
「あはは、まぁそんなことよりもほら早く」
「もう…わかりました」

お祝いはまた改めて考えようと心の中で決意して、なんだか嬉しそうな雪さんに手を引かれるまま歩き出す。
あの時と変わらない包み込まれるようなその手に。

外に出ると表に待ってくれていたらしいユウさんに迎えられ、2人で車に乗り込んだ。
その間にもう一度行き先を尋ねた私に対する雪さんの回答は…一点して、秘密。

「あの、ここは?」
「もうすぐわかるよ、ほらおいで」

車が停まったのは、そびえ立つものすごく高くて綺麗な建物の目の前。
ホテルでもなさそうなそれは、何階建てかもわからないような高層マンションのようだった。

エントランスのようなところを抜けるとコンシェルジュの女性が立っていて。
カードキーのようなものを受け取ってから、豪華な装飾の施されたエレベーターに乗り込む。

「茜、覚えた?暗証番号を入れてからカードね」
「は、はい…?」
なぜ覚えるように確認されたのかわからないままに、とりあえず頷く。

汚れ一つないピカピカに磨かれたエレベーターはぐんぐん上昇し、最上階らしき階で止まった。
扉が開いた先にあった重厚な絨毯が引かれたスペースの奥に見えたのは、また扉。