自社のメイン事業であるファッションショッピングサイトの運営と関連付けて、新事業として始めたファッションコーディネートアプリ。

それが先日1000万ダウンロードを突破したことを記念して開催することになった合同記念イベントの打ち合わせのために、俺は英泉社を訪れていた。

英泉社は出版事業とマルチメディア事業をメインとしており、まもなく雑誌のWEB版の配信、独自の編集力を生かした高級ホテルやレストランの紹介など最新のトレンド情報を女性に向けて発信するアプリがリリースされることになっている。

この編集部に足を運ぶのは2度目だが、さすが女性の比率が高い。
しかし女性特有のギスギスした感じはあまり感じられず、生き生き働く女性が多い…そんな印象だ。

「…それではその方向で進めていきましょうか」
「はい、よろしくお願いします」

きっとそれは、今話を終えたばかりのこの女性…ここの編集長である水野さんが中心にいるからこその雰囲気なのだろうなと漠然と感じる。

はっきり意見は言うけれど、それはどれもが的を得ていてしっかりと芯が通っている。
かと言って周りからの意見を受け付けないというわけではなく、新しいものを積極的に試していこうとするこの姿勢はきっと、この場所で働く誰もが自分の思いを外に出しやすい環境を作っているのだと思う。