別に勝って欲しいわけじゃないのに。


負けて欲しくなくて。


薫が目の前を走るその瞬間。


「薫負けないで!」


そういうとぐんぐんスピードを上げて見事一位になった。


私の想いが届いた気がして嬉しかった。


よかった。一位になれて!


私は自分のことのように嬉しかった。


早速私の元へ薫は走ってキスを求めたことは言うまでもない。


「ねぇ!美玲約束したじゃん!」


そう言って猫なで声を出す薫を私は押しのけた。


「冗談だよ。ばーか。」


そう言って笑いながらどこかへ行ってしまった。


な、なんなのよ!


そして帰るときいきなり腕を掴まれてその方を見ると柄の悪そうな3人の男がいた。


「な、なによ!あんたたち!」


そう言って睨むとその男たちは笑って私にスタンガンを当てた。