不良vs干物女

どうしてそんなに優しいの。


どうしてほっておいてくれないの?


車を運転しながら翠を見るけど相変わらずその表情からはなにも読み取れない。


「あっ!着いた!家に行く前にここ着たくて!」


着いたのはブテイックだった。


「なにここ??」


私が不思議そうな顔をしているのは気に求めずお店の中に入っていく翠を追いかけた。


すると店員さんに耳打ちをして私は店員さんたちに服を押し付けられる。


まるで着せ替え人形のようにたくさんの服を着せられて最終的に翠はにこやかに微笑んだ。


「じゃあすいません!ここからここまでください。それとその服に合う靴とバックと宝石を。」


「え!?買うなんて聞いてない!」


びっくりする私をよそ目に翠は会計をした。


「お爺様に頼まれたし俺も好きな子に尽くすのは当たり前でしょ?」


お爺様にそんなこと頼まれてたんだ。


ってそれより今軽く告られた!???


「そ、そっかー。」


そっけない返事しかできない自分が嫌になった。