家に入ると豪華な作りだ。


そっと足を踏み入れるとその先にある人の声がした。


「兄貴お帰りー。あ!甘いもの食べたいんだよなー。」


そう言ってドアから顔を出したのは私がずっと会いたかった人だった。


「み、美麗!???」


私の顔を見てびっくりしている薫は冷ややかな声で向井さんにいった。


「なに、兄貴なんで美麗と一緒にいんだよ…。
ってか美玲ももう帰れ、、。」


いきなりこう言われて困惑する。


喜んでくれないの?そんな冷やかな声でなにを言うの。


「でも、薫!!!!私は会いたかった。薫は違うの?」


そういうと薫は笑いながら冷ややかな声で言った。


「俺がお前に優しくしてたのは面白い女だから。別に好きでもなんでもねーし。むしろもううざいから来ないで。」


私は薫の前まで行くと薫の頬を叩いた。



「私があのとこに感じた優しさもかっこいいところも全部嘘なんだね。最低!」


私はそのまま振り向かずに帰った。