やってきたのは一軒の家。


家というより屋敷?


向井さんは問答無用でそこへ入っていく。


「え!?向井さん勝手に人の家に無断で入ったら不法侵入ですよ!」


焦って向井さんの腕を掴むと肩を揺らしながら笑いをこらえていた。


「ここ知らない人の家じゃなくて俺の家だよ」


そう真顔で言われて私は目が点になった。


「さぁどうぞ?三國さん?」


そう呼ばれて私はそっとうなづいた。