その頃…。


「ここはどこ…。」


広い屋敷であろう和風の一室に俺はいた。


傷は手当てされていてあのときの状況を思い返す。


美麗を助けたあとで俺はあいつらにけりをつけようと思ってあいつらの場所へ行った。


でも人数的にも勝てなくてもうだめだってそう思ったときにある男が歩いてきた。


そいつは1人でそいつらを全員倒してしまった。


長身で雰囲気はクール。


薄暗い場所ではそのくらいの印象しかわからなかった。


そんなことを考えているとどこかで見たことのある男が俺の前に座った。


「目が覚めたのか。薫だったか。」


そう言ったのはあのとき俺を助けたやつだった。