「な、なぜハーゲンダッツ!?」


私はなおさらびっくり。


「こうなること予想して買ってきといたの!」


そう言って私のおでこにデコピンをしてくる。


いたい、かなり痛い。


全く可愛げのない弟だが合併の話は本当だろう。


女子校に通う女子力ゼロの私がこれからどんどん女らしくなるとは誰も予想していなかっただろう。


そして数日後…。


合併に向けて夏休み、私は早速美容室に来ていた。


「今日はどうしたの!???髪の毛なんていつもお任せでっていう美麗ちゃんがびっくりだよ!」


そういうのは行きつけのお店の店員さんである向井さんがびっくりしていた。


向井さんは長身で優しくて大人の包容力があってこういう人が真のイケメンなんだろうなと思う。


「実は今度から学校が男子校と合併すると聞いて女子力を急いであげようとしてまして。努力中なんですけどね?」


そう言って私がふふっと笑うと向井さんは嬉しそうに言った。


「そっか!美麗ちゃん元が可愛からゆるいパーマかけよ。美麗ちゃんロングだから似合うと思う!」