私は怖くて目を瞑ったけれどいつまでたっても殴られない。


変に思った私はうっすら目を開けると。


私の目の前には息を荒くした薫の姿があった。


でもいつもと雰囲気が違くてその雰囲気を見たとき思い出した。


「薫!???まさか…。」


薫は私の方に向いていった。


「これが本当の俺。嫌なら逃げて。」


そういう薫は顔が怒っていた。


「美麗!逃げろ!」


大きい声で言う薫の声はどこか少し切なそうで私はその場から動くことができなかった。


私はそっと薫の手を握っていった。


「1人なんてもうさせないよ。イケメンのおにーさん。」


私がそういうと薫私を見て目を見開いた。


「変な女…。じゃあ少し下がって目をつむってて。」


私はその言葉通りにする。


「悪いけどこの女には指一本触れさないよ?それに俺はもうケンカはあんまりしたくないんだ。」


「テメェそれで済むと思うなよ?」



そのあと鈍い音がたくさん響いて薫の合図で私は目を開けた。