お風呂から上がってウロウロしていると雪弥くんのお父さんと男の子が立ち話をしている。


近所の人かなと思いつつその場を通り過ぎようとしたら声をかけられた。


「もしかして美麗?」


私はゆっくり振り向くとそこには昔よく遊んでいた本郷 旭がいた。


「あ、旭!???」


「みれーい!」


そう言ってそこに薫が笑いながらきた。


でも私たちを見て少し怪訝な顔をする。


この久々の再会が波乱を巻き起こすことを夜の風がザァーっという音ともに教えていた。


「美麗やん!ほんま久しぶり。なんやなんや美人になったな。」


そう言って私に抱きつく旭。


「いい匂いやな。ほんまに久しぶり。旭は大人っぽくなったなー。」


そういうと照れ臭そうに旭は笑った。


「美人にそんなこと言われたら照れるやろ!???」


「美人だなんて。」


私が恥ずかしそうに言うと旭は真面目な顔になっていった。


「実はもともと美麗に会いに行くつもりだったんよ。お見合いしようと思ってな。」


「「お見合い!???」」