すると、 「いい加減どいてほしいんだけど」 苛々とした声で上から声を落とされた。 「えっ!?」 「だから重たいからどいてくれない!?」 私を抱き抱えたまま、天使は面倒臭そうに呟く。 眉間に皺が寄っていた。 「ご、ごめんなさいッ!!」 私はハッと自分の状況を思い出し、慌てて立ち上がった。 「あのっ一年生ですか…ッ!?」 中等部で見掛けたことがなかったから、きっと高等部からの外部受験だろう。 そう思って改めて彼女の姿を見た。 「あれ……?」