大切なキミの一番になりたかった。

「すまない……一馬、私たちが知らないうちに向こうに住む従兄弟に連絡していて、午前中迎えにきた従兄弟の車で先に行ってしまったんだ」

「――え」

「一馬、もういないんですか?」

ユウくんと声が被ってしまった。

そんな私たちにおじさんは話を続けた。

「本当にすまない。私たちも止めたんだが……」

「知花ちゃんに合わせる顔がないって言って……」

おじさんに代わっておばさんが言った言葉に、胸がズキッと痛んだ。

どうして? 一馬。……合わす顔がないだなんて。そんなことないじゃない。

悔しくて拳をギュッと握りしめてしまう。


「本当にごめんなさい。……それとこれを預かったの。知花ちゃんと勇心くんに渡してくれって」

おばさんがポケットから取り出したのは、ノートの切れ端を破き、折りたたんだもの。

それを受け取ったユウくんといっしょに紙を開いていくと、一馬の字でこう書かれていた。

【ごめん。ありがとう】と――。