彼氏が出来ましたとここで言えば、間違いなく連れておいでと言われるだろう。
交際一日目で親や祖父とご対面なんて、ドクターが了解するとはとても思えない。
(それこそ間違いなく重たい女だと思われてフラれる)
昨日は暗に誘われていたのに乗らなかったのだ。
それなのに、こっちの願い事を聞いてとは言い出せない。
暫く無言で悩んでいたせいか、祖父は「ゆっくり眺めて決めなさい」と言ってくれた。
渡さなくてもいいからと断るのに封筒を持たせ、お陰で気が重くなりながら実家での時間を過ごした。
三匹の愛犬達と遊び、夕食のすき焼きをご馳走になってマンションへ帰る途中、ラインのメッセージが入る着信音が聞こえ、急いでコートのポケットからスマホを取り出した。
『お疲れ。今年の初仕事が終わったよ』
ドクターの名前を確認するまでもなく、表示された文字だけで彼だと分かる。
スマホをタップするとやっぱりドクターで、私は危険だと思いつつも流れてくる文字を目で追いながら歩いた。
『今日は何をしてた?こっちは六日ぶりの仕事でクタクタ』
交際一日目で親や祖父とご対面なんて、ドクターが了解するとはとても思えない。
(それこそ間違いなく重たい女だと思われてフラれる)
昨日は暗に誘われていたのに乗らなかったのだ。
それなのに、こっちの願い事を聞いてとは言い出せない。
暫く無言で悩んでいたせいか、祖父は「ゆっくり眺めて決めなさい」と言ってくれた。
渡さなくてもいいからと断るのに封筒を持たせ、お陰で気が重くなりながら実家での時間を過ごした。
三匹の愛犬達と遊び、夕食のすき焼きをご馳走になってマンションへ帰る途中、ラインのメッセージが入る着信音が聞こえ、急いでコートのポケットからスマホを取り出した。
『お疲れ。今年の初仕事が終わったよ』
ドクターの名前を確認するまでもなく、表示された文字だけで彼だと分かる。
スマホをタップするとやっぱりドクターで、私は危険だと思いつつも流れてくる文字を目で追いながら歩いた。
『今日は何をしてた?こっちは六日ぶりの仕事でクタクタ』

