壁の左右と天井には木材の柱が等間隔で這わされ、清々しい森の中にいる様な雰囲気が漂っている。

そして、祭壇の奥は縦長のガラス張りで、この辺りの守り神が住むと言われる山の姿がくっきりと見渡せている。

壁の柱と柱の間にもガラスが張られ、それに映る高原の緑が、まるでステンドグラスのモザイク絵のように綺麗だ。


「本当に素敵。パンフレットで見た時もそう思ったけど、実際に来たらそれ以上に感動しちゃう！」


興奮気味にキョロキョロも見回す私に、花梨さんは終始ニコニコとしっ放し。


「此処なら絶対に皆が喜ぶ。おじいちゃんにもぐうの音を言わせないんだから」


未だに祖父は私の結婚について嫌味のような言葉を時々吐く。
普段はムッとしても怒らないようにしているけれど、此処ならきっと感動してくれる筈。



「そんな式になるといいな」


無意識に呟いた言葉に花梨さんとドクターが苦笑した。
けれど彼女は直ぐに表情を引き締め、「良いお式になるようお手伝い致します」と言ってくれた。


その後、私達は披露宴会場を確認し、お昼は披露宴で出されるフルコースの料理を頂いた。