当時は、奥さんの地元にある同系列のリゾートホテルで働いていて、そこへ経営の立て直しを図る為にご主人の小山内さんが社長として派遣されてきた。


「そこでは、『マーメイドちゃん』と皆に呼ばれていたんだって」


「マーメイドちゃん?」


人魚姫か…と頭で想像し、どうして?と訊ねた。


「それが理由については絶対に教えてくれないんだ。奥さんからも言わないで欲しいと固く止められてるみたいで」


知りたければ自分で聞けば?と言われ、チャンスがあれば聞いてみると答えておいた。


その後、ドクターとは式の流れを一通り確認し合いながら食事を済ませ、彼が洗い物をしている間に、私はスケジュールの最終チェックを再開。

二人して何だか疲れたねーとベッドに入ったのは午前零時前で、イチャつく間もなく二人とも直ぐに眠り込んでしまった。