恋愛オンチの私でも、このままの状況が続くことは良くないことだと見当がつく。
言葉を送るにしても自分からではないといけないというのは、勿論理解しているのだが__。
(何を迷ってるのよ。先生に『お疲れ様です』くらい送ってもバチは当たらないって)
スマホをバッグから取り出して手にした。
真っ暗なディスプレーに電源を入れてアプリを起動させればいいだけだなのだが、それが今の私には、かなり厄介な事柄に思えてしまい……。
職員出口の前で足が止まってしまった。
どうしようかと迷うと前にも進めず、頭の中だけでグルグルと思いが巡る。
(えーい、もういい!)
清水の舞台から飛び降りる様な気持ちで背中を廊下の壁に押し付ける。
立ったままスマホの電源を入れて立ち上げ、ラインアプリを起動させた。
『お疲れ様です。仕事終わってますか?』
せめて、文字でいいから彼の声を目にしたい。
それからあわよくば、彼と一緒に夕食を摂りたいと思った。
が……
『お疲れ様。まだ仕事中だから』
言葉を送るにしても自分からではないといけないというのは、勿論理解しているのだが__。
(何を迷ってるのよ。先生に『お疲れ様です』くらい送ってもバチは当たらないって)
スマホをバッグから取り出して手にした。
真っ暗なディスプレーに電源を入れてアプリを起動させればいいだけだなのだが、それが今の私には、かなり厄介な事柄に思えてしまい……。
職員出口の前で足が止まってしまった。
どうしようかと迷うと前にも進めず、頭の中だけでグルグルと思いが巡る。
(えーい、もういい!)
清水の舞台から飛び降りる様な気持ちで背中を廊下の壁に押し付ける。
立ったままスマホの電源を入れて立ち上げ、ラインアプリを起動させた。
『お疲れ様です。仕事終わってますか?』
せめて、文字でいいから彼の声を目にしたい。
それからあわよくば、彼と一緒に夕食を摂りたいと思った。
が……
『お疲れ様。まだ仕事中だから』

