現実逃避が出来るのはランチの時間しかない。
仕事に戻れば直ぐに業務が待っている。
指先一つで遊べるゲームにハマっていたら、休憩終了五分前にセットしていたアラームが作動した。
いきなり揺れだしたスマホにビクッとして、慌てて画面をタップする。
「…お先に」
声をかけると一咲は自分も終わりだから…と立ち上がった。
クリスマスはどうしていたの?と聞かれたからずっと仕事だった…と答えた。
「ふうん。そうなんだ」
「一咲は?」
「私は…」
スッと頬を染めて嬉しそうな表情を見せる。
言わずとも遠恋の彼氏に会いに行っていたことは百も承知。
「いい。聞かなくても言いたいことは分かった」
「いいじゃん、少しくらい聞いてよぉー」
お願いお願い、とせっつく一咲に時間ないからまたね…と断った。
「これから午後の食間水を流さないといけないの」
手を振ってエレベーターに乗り込んだ。
やれやれ…と肩を落とし、医務室のある三階で降りようと足を踏み出そうとしたら、開いたドアの前に城島ドクターの姿があった。
仕事に戻れば直ぐに業務が待っている。
指先一つで遊べるゲームにハマっていたら、休憩終了五分前にセットしていたアラームが作動した。
いきなり揺れだしたスマホにビクッとして、慌てて画面をタップする。
「…お先に」
声をかけると一咲は自分も終わりだから…と立ち上がった。
クリスマスはどうしていたの?と聞かれたからずっと仕事だった…と答えた。
「ふうん。そうなんだ」
「一咲は?」
「私は…」
スッと頬を染めて嬉しそうな表情を見せる。
言わずとも遠恋の彼氏に会いに行っていたことは百も承知。
「いい。聞かなくても言いたいことは分かった」
「いいじゃん、少しくらい聞いてよぉー」
お願いお願い、とせっつく一咲に時間ないからまたね…と断った。
「これから午後の食間水を流さないといけないの」
手を振ってエレベーターに乗り込んだ。
やれやれ…と肩を落とし、医務室のある三階で降りようと足を踏み出そうとしたら、開いたドアの前に城島ドクターの姿があった。

