思い出のキミ

家の近くまで二人で歩いた。
それまでは無言だったが、別れ際に
彼がこう言った。


「今日の藍川、可愛い」


いつも〝お前〟なのに___


「ありがと!じゃあね……」

「おう!じゃーな!」

手を振って、別れた。