3ヶ月前、東京、目の前で私が死んだ。

そして次の日、玄関を開けると、私がいた。

そいつは妙なことを言い出した。

「お前の時間を俺にくれ」

私にとっての時間はただ過ごすためにあった。

時間という枠の中に入ろうとせず、ただ外側から眺めていた。

快諾するのに何のためらいもなかった、と言えば嘘になるだろう。

ただ、私には選択肢というものがないような気がした。

「どのくらいほしいんだ?」

「1年、1年で片をつける」

「分かった」

こうして、私と私の入れ違い生活が始まったのだ。