起きるとそこは真っ白い、いや、何も無い世界。そこには誰かが……って、え!?
私の目の前に男の子が立っていた。私と同い年くらいだろうか。
「君?神様を呼ぼうとしたのは。」
「え……。」
あ、そうか。私と引きかえに怜先輩助けてって言ったんだっけ…。
「あのさ、自分の命とか大切にしたらどう?人の命か関係なくない?」
「そんなことない……!!!!!」
私は大声を出していた。何故だろう…。こんな気持ちになるのは。
「怜先輩は…!私の大切な人なんです…!!私の1番好きな人なんです…!!」
「……。」
そうだ。私……。先輩が好きなんだ。なのに、現実から逃げて、先輩は───。
「…助けてもいいけど?」
その男の子は言った。え、助けてくれる……?
「本当……!?」
「うん、君、意外にしつこそうだから。」
男の子は笑いながら言っていた。悪い人じゃなさそうだ。
「お願い!……」
私が他に言おうとした時に、白い光が……。
目を開けるとそこは、先輩のいる病室。先輩はまだ目を開けてない状態だ。
「怜先輩…ごめんなさい……。私の命と変えていいから…目を開けて…ください…。怜先輩……。」
「……。」
「私…怜先輩が大好きです…!」
「……それ、本当…?」
「えっ!?」
いきなりでびっくりしたけど…。怜先輩…。目を開けた……。その時、怜先輩は笑っていた。ずっと聞いていたかのように。
「怜先輩!私なんかの為にこんな傷を……!」
私はそのまま話をそらすように話した。
「……俺のこと好きなんだ?」
「……っ!」
顔が赤くなる。同じように聞かれるとは思ってなかった。先輩は笑顔で。
「俺も好きだよ?」
「え……。」
余計真っ赤になる。まぁ、当たり前かな?
「先輩!私、先輩が大好きです!」
微笑む先輩。凄く嬉しそう。私は逆に真っ赤。男の子が言ったことは本当だったんだ。これからの人生、前より薔薇色になりそうな予感です────。