「……ごめんね、死神で。もう、居なくなるからさ。」
「早く消えて！！私と怜先輩の前から消えてよ！！！！」
はいはい、と適当に答え、部屋を出る。そのまま、私の足は病院の屋上まで行く。柵を乗り越え景色を眺めた。今日は雲ひとつない天気だ。私の心の雲も無くせたらいいのに…。
私は、柵から手を離そうとした。死のうにたいのに……でも、なぜか離れない。誰かに引っ張られてるように……。
私は、後ろを向いた。え。と聞こえるか聞こえないくらいの声で言った。怜先輩……じゃない。でも、身体は透けている怜先輩……。
「彩花ちゃん…死なないで。」
そう、怜先輩の魂（？）が言ってきた。私は、
「私は死神だから…一緒に居たら危ないから。」
と私は言う。
「今、部屋に来ても平気だよ。女の子達は帰ったから。」
そういうとスッと消えた先輩。私は言われた通り部屋に向かった。先輩は息苦しそうにしている。
「先輩…ごめん…ごめんなさい……。」
私の涙が落ちていく。先輩、ごめんなさい。私のせいで───。
「誰か……、誰か先輩を助けて……。神様……、こんな私と引き換えに…、先輩を生き返らせてください……！」
私はずっと叫んだ。他の部屋にも聞こえるような声で。
何故か、私は睡魔に襲われいきなり眠りについた。