初めての制服、初めてのヘアスタイル、そして、初めての学校……

私、久莉乃彩花は、今日から中学生になります。


って、思うったけど…
友達の作り方がわからないのがデメリット。


中学校に入ると、予想とは違くて、広くて教室も沢山あった。
「私のクラスは……」
あぁ…なんてことだ。やっとなのに迷子って…。てか、ここ何処だろ。
「……なんでこんな所来ちゃったんだろ。きゃっ!?」
ドンッと、誰かにぶつかり倒れる私。あーあ、こんなに苦労するなら死んでしまいたい……。
「大丈夫?」
その時、優しい声が後ろから聞こえた。
振り返ると、私と同い年ぐらいのかっこいい男子がいた。
「だ、大丈夫です。」
「いや、膝から血……。」
「……え?」
今気づいた。地面に倒れ込んだ時に膝を擦ったらしい。
「こんなの平気です!」
私は強気に言った。こんな性格だから私は嫌われるんだろうな…。
「ごめんね!俺がぶつかったせいで!」
そう言って謝ってきた。
「大丈夫ですよ…あ、あの…お名前は?」
よ、よく言った私!
「あ、俺?」
そう言って笑っていた。
「2年3組の、小田切 玲です。君は?」
「1年の……」
「久莉乃彩花さん?」
「あ……はい…」
なんで私の名前分かったの!?!?唖然としてる私を見て玲く……、先輩は笑っていた。
「だって、制服に書いてあったから。」
そのまま先輩は笑っている。
「あ……」
そのまま硬直。今日は、最悪な日だ。迷子になるし、先輩に笑われるし…。
「迷子になってたりする?」
私は頷く。
「そっかー…、クラスもわからない?」
「クラス見てない…です…。」
そう、結局見れていない私に、先輩は。
「教えてあげるよ、ついてきて?」
「は、はいっ!」
先輩って、こんなに優しいんだ……。
その日から、不思議な事が起こることを私は知らない……。