Darkest White

まるで自分が鳥になったような気がした。

体がふわふわする。

最期にあの匂いを嗅ぎたい…


「…バカが」


…しかし、わたしの清らかな妄想は、耳元から聞こえてきた低い、とんでもない言葉によって停止した。

…はい?

「立て」

いや、はい??

やばい奴らいるんじゃないの??

てかあなたが一番やばそうですけど???

立て、ですと???

いや、そもそもなんでわたしがあなたの指導の元で行動しないといけないの?

こう見えても一応被害者ですけど…

「お前はこれで運ばれたいのか?」

そう言って男がチラつかせるのは白い袋のようなもの。

「睡眠薬」

…………。