「光は…!」



わたしは咄嗟に光のパーカーの裾を掴んでいた。


光がピクッとして止まる。



「光は……、」



怖い?

悪魔?


嘘。そんなの嘘。



神…神…神?


違う…


天使?


それも違う…



「光は…」

「いい、忘れろ。」



違う、そうじゃない。



コンビニで毎朝勇気付けてくれた光。

道端で倒れたわたしを運んでくれた光…

誕生日を…祝ってくれた、光…っ

迎えに来てくれた…っ


光。


光は、お星様みたいに光っている。だから、光。優しく守ってくれる。だから、光。わたしを導き出してくれる光だから、光。



「光は…………、」





ーわたしのヒーローだよ。