ピピピピピピピピピッッ
ガバッ!
「うわっ、やったわ。」
手元のケータイを見ると午前8時を過ぎている。
俺はさっさと制服を着る。すると、窓から
「塁ーー!何してんの!私まで遅刻しちゃうじゃない!」
窓の外から聞こえてきたのは俺の大好きな幼なじみりか。俺、塁はこいつと幼稚園から一緒だったけな。
「うるせー!俺のせいじゃない!この時計のせいだ!」
「何言ってんの!どうせ昨日夜中までオンラインゲームやってたんじゃないの??」
「やってねーよ、ばーか。」
「私はバカじゃない!!」
と、いつものように始まる会話。毎朝こんな感じだ。
「てゆーか、さっさときてよ!遅刻するじゃん!」
りかは外でドタバタする。
「今行くっつーの。」
俺は椅子にあるバックをとり、ダッシュで玄関までいった。
外に出ると自転車に乗ってかまえるりかがいた。
「おそいー、早く行こ。」
「うん。」
俺は頷く。
普通、自転車に乗る時は男が前で運転すると思う。だが俺らは違う。りかが前で俺が後ろなのだ。
「あーまじおもいー。」
「うるさいな、少なくともお前よりは軽いから。」
「なにいってんのよ、へにょへにょ男!」
ぐぅぅぅぅ〜
馬鹿な会話の中俺のお腹がなった。
「あんたまた食べてないの?」
「寝坊したし。」
「もう。」
と、頬をぷくっとさせて運転しながら片手で前のかごをあさった。
「はい。」
と俺に差し出したのはチョコチップパン。
「サンキュー」
「後でなんか奢ってね?」
「わかったよ、しょーがねーな」
こうしてまた変わらぬ日常が始まる。
