『空なら多分図書室にいると思うよ』




陸のいうとおり空は図書室にいた



そら…そら…


すぐ分かる…
背は凄く大きくなったけど
ふわふわでさらさらの髪
冷静で穏やかな雰囲気




私は空の目の前に行き
空に伝える




「好き」
「空のことずっと前から好きなの」






空は固まってる
本当に私のこと忘れちゃったの…?




「ごめん誰?何で僕の名前を知ってるの?」




私はその場で泣き崩れた




しばらく空は隣にいてくれた
でも困った顔をしてただただ隣に座っていた




「好き…」

「本当に覚えてないの…?あの日の約束も」



「ごめん、覚えてない」





「私ね、海、長谷川 海って言うの」






「そう…なんだ」



私はあの日のように
小指を絡めて歌う



♪指切りげんまん
嘘ついたら
針千本のーます
ゆびきった!♪




「針…千本のましてもいいよ」






「う、み…」






記憶は些細なことで思い出す




今日も青空にちょっと入った白い雲を見ながら
君とあの海を目指してる