美咲「香久山」




「お母さん」




鞄を持って、車を降りる直前、




優に腕を掴まれた。




「え?」




優「愛してます、香久山。忘れないで下さいね」




そう言うと、私の腕を離して、




私の背を押した。




押された私は、当然車からは降りた。




「え、優!」




優「それでは」




そう言って、扉を閉めて、




優は車でどこかへ行ってしまった。




忘れないで下さいねって、またすぐ会えるのに。




何で。