「え!いや、ありがとうなんて言ってもらえることしてないし!!
でも、そっか、よかった。
じゃ、じゃあさ…


好きな人…いる?」



私はさらに驚いて、しばらく固まっていた。



好きな人



考えたことなかった。



今までそんな人いたことなかったから



考えた結果、駿くんに言った言葉は



「好きな人は、いないよ。」



そう、答えた。



その時は、なぜか知らなかったけど、駿くんは少し悲しそうに



「そっか。変なこと聞いてごめんな」



って答えた。



こんな話をしている間に



目的地に到着していた。



「ねぇ!柚葉はなに食べる?
私ねー、チョコドーナツ食べたいー、でもホイップドーナツも迷うー!」



由麻はかなり優柔不断。



こういうことは一向に決まらない。



すると、拓真くんが



「なら、2つ食べりゃーいいじゃん」



すると由麻はギロッと拓真くんを睨んで



「そんなに食べたら太る!」



と、言い残した。



私は2人のやりとりに笑いながら



「ねぇ、由麻。私、チョコドーナツにするから半分こにして食べよう!」



由麻は目をキラーッと輝かせて



「柚葉大好き!」


と言って、抱きついてきた。



「飲み物は何にいたしますか?」



店員さんに言われて私は即決で



「オ、オレンジジュースをお願いします」



と言って、オレンジジュースとチョコドーナツを乗せたトレーを持って席に向かった。