【駿side】


「おい!柚葉!!どうした!?おい!起きろよ!柚葉!!」


「駿、駿!!」


なんだ、よこれ…


柚葉がもう動かない…


柚葉のお母さんたちもみんなみんな泣いてる



柚葉が死んだのか…


何も追いついていかない


今すぐに起きて、嘘だよ!って笑って言ってくれるんじゃないのか


俺の名前を呼んでくれるんじゃないのか


お医者さんたちは忙しくして柚葉をどこかへ連れて行った


その後、柚葉たち家族が先に行くことになって


俺らはここの病室で待つことになった


「…うっ…ひっく…」


由麻の泣く声


「…っ!」


拓真の声を押し殺して泣く声


俺は…どうすればいいんだ?


柚葉がいないなんて


そうしていたところに、看護師さんが入ってきた


「みんな、私は福島と言います。
今、渡すべきじゃないのかもしれないんだけれど、今、渡します」


「何を…ですか?」


看護師さんの手には、まさしく柚葉の字で俺たちの名前が書いてある封筒だった


「え、うそ…柚葉っ!」


由麻が1番に声を出した


俺たち3人分の手紙だった