職員室の前に駿くんがいた



驚いて駿くんに駆け寄る



「駿くんも職員室に用あるの?」



「柚葉のこと待ってた」



私はさらに驚きが隠せない。

駿くんには全部見破られそうな気がする



なぜかっていうと



駿くんのこの瞳はすごく綺麗。


まるで嘘つきを見破るためにあるかのように



「柚葉、何か隠してない?」



ドキン



予想していたことが当たる



「えー?何言ってんの!隠してることなんてないから!」



駿くんは口を開く



「わかるよ。
何か隠してるって、由麻や拓真は騙せても俺までは、騙せないよ」



「何がわかるの?駿くんに。
私のことがわかる?」



「そうだよ。柚葉のことはわかる」



何を言ってるかわからない。



バレてしまう不安と自分が死ぬという恐怖が溢れでるのを抑える



「どうしてー?駿くんは私じゃないのにわかるの?」



これは本当の疑問。



次の瞬間、予想外の返事が返ってくる



「決まってんだろ。いつも、柚葉のことを見てるから。
なんで見てるかって?決まってんだろ
俺は、柚葉のことが、好きだ」



私は目を丸くしていたに違いない



何も言えなかった。



もし、私が駿くんのことを好きになったとしても好きになってたとしても言ってはいけないことはわかる



私は何も言えず、何を言えばいいかわからなくて、ただただ、逃げ出すことしかできなかった