「柚葉!」



お母さんに起こされて起きる



「…今、何時?」



「もうすぐ18時になるよ。よく寝てたね。」



かなり寝てたな。と思った。



「体温測っておいてね。下にお粥作っておいたからね」



はーいと返事をした。



コンコン



お母さんかな?



「はい?」



ガチャ



「お兄ちゃん!帰ってたんだ。」



「うん、母さんから聞いたよ」



そりゃそうだよね。



「ごめん。病気になっちゃった。私、死んじゃうって。あと、半年だって」



私は泣くのをこらえながら言った



「大丈夫。俺がいる。俺は、大学は医学部に行こうと思ってた。医者になろうと思ってた。だから、大丈夫」



私はお兄ちゃんの言葉になぜか安心した。お兄ちゃんがお医者さんになるときは私、死んでるのに。



「私、残りの人生精一杯生きる。後悔しないようにしたいの。」



お兄ちゃんにもしっかり言えてよかった。