私は、お医者さんに大事なことを聞いた。今、聞くべきじゃなかったかもしれないけど聞くしかなかった。
「先生、抗がん剤治療をしなければどれだけ生きれますか?」
お母さんは泣きながら驚いた顔をしていた。
「半年になると思う。抗がん剤治療をすれば半年になると思う」
私は考えて考えて出した答えは
「抗がん剤治療はしません。」
お母さんは驚いて私に言った
「柚葉!考え直して!あなたにはもっともっと生きていてほしいの!だから…」
私はお母さんの話を遮って話した
「うん、生きたいよ。
由麻や拓真くん駿くんと私の大切な人ともっともっと一緒にいたい。
でも、抗がん剤治療をすると学校に通えないでしょ?
前はね、学校は嫌いだった。
でも、今はすごく好きなの。
だって、大切な人に会えるから。
ギリギリまで一緒にいたい。
親不孝なのは分かってる。
でも、これだけはごめん。
残りの人生精一杯生きたいの!後悔しないようにしたいの!」
お母さんは
「分かった、あなたの人生だもんね、柚葉は親不孝なんかじゃない私の大好きな娘よ」
そう言って抱きしめてくれた。
私は、泣かないと思ってたのに、泣いてしまった。

