確かに、あの時の私は、周りを気にしていた。
周りから、バカにされるのが嫌だったんだと思う。

 「やっぱり、中学の時みたいになりたくなかったのかなぁ。
高校、短大時代は、ちょっと無理して周りに合わせてた気がする。
それに、やっぱり興味があったんだよね。結局、本能的なものでしょ?」

「確かになぁ。でも、無理してすることじゃねぇだろ。」

「今思えば、その通りなんだけど、あの頃は、必死だったんだよなぁ。まぁ、今は幸せなんで、それでいいじゃないですか。」
そう、言って片づけるため立ち上がったら、目の前に座っていた彼も立ち上がった。
「咲希」そう呼ばれて、彼を見ると、そのままチュッとキスされた。
不意打ちにされたキスに、ちょっと照れる。