「あのさ。命の大切さってわからない?」

いきなり何を言いだすんだよこいつは。

「なんなの?あんた。私の何を知ってるの?」

するとその青年は一つため息をついた。

「何も知らないよ?名前も。」

「ついさっき私のこと名前で呼んでたじゃん。」

バカなの??

「あーそれ取り消しといて」

「いやいや。そう言って取消せるものじゃないから。」

「あーはいはい。それで本題に写りますね。君には命ってものがわからないの??君の大事な人がもうすぐ死ぬとしたら悲しくないの?」

ほんとに何を言いだすんだよ。くそっ先が読めない。

「なによはいはいって随分めんどくさそうだね。それにわたしには大事な人なんていないから。さっさと帰ってもらえない?」

青年は少し黙った。

そしてわたしは次の言葉を待った。けれどそれは予想外に過ぎなかった。