「お母さんに向かってその口の聞き方はなんですか!」

またかよ。うるせーな。

「はいはい。すいませんね。」

「そんな子はもう出て行きなさい!」

いい加減黙れや。

「あのさ、さっきから何なの?いないから心配したとかさ、もう出てけとかさどっちなの?」

「…」

あ、やばい。お父さん今マジで切れた。

バンッ!

強烈な効果音。その音と共に壁に凹みができた。

「勝手にしろ。」

そう言ってお父さんはリビングへ戻っていった。

はいはい、勝手にしますよ。

さようなら。

ガチャ。

隣で泣いていたお母さんを無視して私は家から出た。

つまり…家出かな?

あぁ、これからどこ行こう…。

ていうかさ、ずっと思ってたんだけど私瑠依に一緒に居たいって言ったよね?でも瑠依家に帰れって……。

矛盾しすぎて笑うわ。

本当に私の居場所無くなったな。

唯一の憩の場所だったところも先程崩れましたし。

愛花の所にも、もう…。

瑠依の居場所もわからないし…。

私。ぼっちだ。いっそ死んじゃおうかな?誰か悲しんでくれるかな?誰も悲しまないか…。

…って…あれ…また迷子になっちゃった。

本当私ってどんくさいな。方向音痴だし。

……あれ?…ここって。