ガチャ

「ただいまー」

「未空‼」

「お母さんどうし…」

バチンッ‼

右頬に思いっきりビンタ。

「ちょっ…なにす……」

「どこいってたのよ!お母さんもお父さんもいーっぱい探したんだからね!心配かけないでよ!」

お母さんの隣にはお父さんもいた。

お母さんは顔がボロボロになるまでに泣いていたようだった。

「何、泣いてんの?」

きょとんとしている私を見て、親たちは私に怒鳴りはじめた。

「貴方のせいでしょ!学校からも連絡来たのよ。あなた浅幅さんを殴ったんですってね。今から謝りに行くわよ!早く来なさい!」

は?どうして私が謝らなければいけないの?

「未空、早くしなさい。友達を殴るなんて…こんな子に育てた覚えはない!」

お父さんまで…。

誰も私のこと聞いてこないんだ。

言ってもどうせ信じてくんないし、私の味方なんかしてくれないから、意味ないんだけどね。

こんな子に育てた覚えはないって知らねーよ。私も私なりの生き方があるんだよ。違う親が良かったよ…。

「未空。聞いているのか?早くしなさい!」

あぁ…もうどうにでもなれ。

「……さい」

「あん?聞こえねーよ。」

「うるせーっつってんだよ!クソジジイ!」

「なっ…」

「ちょっと、未空!お父さんに謝りなさい!」

はぁ、本当うざい。

「さっさと失せろクソババア」