前書き

小説の内容と文字数がいろ〇すのりんご味並みに薄いので、頻度と投稿話数を減らし、文字数を増量して薄い内容をカバーしたいと思います。(平均500~1000文字位→3000文字位に増量します。もちろん次回から)

あと今回から大幅に構成が変わります。お気を付け下さい。

◇ピーター視点
◆相手視点
◈周り視点

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「よし、とりあえずテストは終わりだ!」
「うおっしゃー!」
「なかなか面白かったネ……」
「全っ然面白くなかったな」

ギルセルクが皆に聞こえるように不機嫌に言った。

「ギルセルク、俺に、負けた、六連続、最弱王……」
「う、うるせぇ! 第一お前らの戦い方は剣術関係無かったじゃねぇか!」
「「勝てばいい(ネ)」」

レイゼルとガバルゴが声を揃えて言う。

「声を揃えるんじゃねぇ!」

(一番剣術が使えないヤツに言われてもなぁ……)

ピーターはそう思いながらギルセルクに見馴れた虫を見るような目を向けた。

「はぁ、俺が運動音痴じゃなかったらテメェら全員八つ裂きにしてたのによぉ……」
「私には通じないネ」
「お前の体質って不死身だよな」
「それはないネ」
「いや倶利伽羅に胸貫かれて風穴空けられたヤツに言われても説得力ないだろ」
「心臓や頭を潰されたら流石に死ぬネ」
「そうなのか」

と、レイゼルとギルセルクが自分たちの体質について話し合っている。

「さて、帰るか……」
「ちょっと待ちな」

帰ろうとするピーターをドラクが引き留めた。

「なんだよ」
「『なんだよ』じゃない。お前さん、今何処へ行こうとした?」
「何処って自分の寝床だが?」
「その言い方だと路上で生活をしているようだな」
「だからなんだ」
「お前さん、そんなボロボロな状態で路上に居たらすぐに軍の奴らや知り合いが寄ってくるぞ」

そう、ピーターは今日一日ほとんどダメージを受けていなかったが、服などはもはや『着ている』とは言えないほどボロボロな状態だった。

「まぁ流石にこの格好はダメだよな……」
「当たり前だ。ほら、コイツを着ろ」
「サンキュー……ってなんだこの服」

ドラクからもらった服には、可愛らしいウサギの刺繍が入っていた。

「着ろ」
「おいおい、マジかよ……」