「ベル王国軍式 【勝利への宣言】!」
開戦と同時にピーターは唱えた。
『自己暗示……』
「いくぜ……!」
『調子、のるな、新人……』
ガバルゴが剣を床に突き刺した。
すると、突然ピーターの足元に衝撃が走った。
「!?」
すぐにガバルゴが床から剣を引き抜き、体制を崩したピーターへ向かって剣を投げた。『これで、終わり……』
「いいや終わらねぇ!!」
その瞬間、ピーターのまわりから風が強く吹き、剣を吹き飛ばした。
『なんだ、一体……』
「なんだもクソもあるか、主人公補正だこのヤロウ」
『嘘、良くない、そんな、マンガ、みたいな、力、ありえない……』
「すいません、これ漫画じゃなくて小説です」
『メタい……』
「ん? 待てよ……だったら今ここで俺がめっちゃ強くなるのもありえるよな……? 」

『えっ、ちょ……勝手に喋んないで下さい……(ゾエーヌ)』

「逆に言えば……お前が弱くなったり、モブキャラ化したりするのもありえるって訳だ☆」
『それ、ありえない、諦めろ……』
「ちぇ……まぁそんな事したら面白くないしな」
『早く、決着、つける……』
「ハイハイ」