「……クソがあああああ!!」
ピーターは何にぶつけたらいいか分からない苛立ちに侵されていた。

しばらく経ち――。

「はぁ……はぁ……とりあえず国に戻ろう……」
落ち着きを取り戻したピーターは国へ帰り、【ベル王国】の状態を確かめに行った。
「なんだよ……コレ……国滅んでんじゃん……」
ピーターが目にしたのは荒れ果てた【ベル王国】であった。
「そ、そうだ! 父さん達は……!?」
ピーターは急いで自分達が住んでいた場所へ行った。
「良かった……家は無事なようだな……」
そのままピーターは家の中へ入った。
「ただいま……ん……なんだこの鉄みたいな匂いは……ってか鉄臭い」
ピーターはリビングへ向かった。
「!?」
と、そこでピーターが見たのは全身血まみれで倒れている【ベル王国】の国兵と、【ギル王国】の軍兵だった。
「あれ……父さん達は……?」
いない、家の何処にもいない。
「逃げたのか……? だとしたらどこかに隠れてるはずだな……一体、何処へ……?」
ピーターは家を後にし、城へ向かった。
城へ向かっている途中でピーターは奇妙なものを見た。
「【ギル王国】の軍兵……? いたのか……」
ピーターはすぐに身を隠した。