「う……怪我が治ってる……戦争は……どうなった?」
「!?」
そこでピーターが最初に見たのは隣に仰向けで倒れているカムイだった。
「お……おい……カムイ……?」
どうやらもう死んでいるようだ。
「カムイ……返事しろ! おいカムイ! 死んでる……? いや、コイツに限ってそんな事は……」
当時16歳のピーターはありえないと思い込んでいた事態に陥り混乱した。

『いいや、ソイツはもう終わりだ』

突然、ピーターは気を失う直前に聞いたセロの言葉を思い出した。
「そんなわけない!」
『いやいや、ソイツもう死んでるからw』
「!?」
『ハハハw死んでないと思った? ねぇねぇ死んでないと思った? 残念、死んでますぅw』
「…………」
『とりあえず、テメェら全員俺が負かしてやったからもう殺さねぇよ。ま、お前以外全員死んだけどなww』
「うわああああああ!!」
ピーターは近くにあった剣を持ち、セロに襲い掛かった。
『おっと待て待て、誰がお前の事を治してやったと思ってんだ?』
「………でだよ……」
『ん?何だって?』
「なんでだよ!」
『なんでって何が?』
「なんでお前が俺を治すんだよって言ってんだよ!」
『一応自分の身内だからなw』
「じゃあ、自分の身内じゃなかったら助けなかったのかよ!」
『お、そうだな(適当)』
「ふざけんじゃねぇぞ、クソ野郎……!」
『まぁ、結果お前が助かったんだし良いじゃねぇか』
「カムイは死んだ! なぜカムイを助けなかった!」
『そりゃあ、身内じゃねぇし。つーかソイツが抵抗しなきゃソイツも生きてたんだぜ?w』
「何があった……何があったんだよ!」
『ハイハイ、話はおしまい。生きてたらまた会おうぜ』