「あ、ヤベ」
次の瞬間、ピーターの顔面で砲弾が爆発した。
威力は決して高いわけじゃ無かったが、とっさに右腕で防いだピーターは右腕の鎧が吹き飛び、右腕に軽度の火傷を負っただけで済んだ。
「あっぶねぇな……オい」
それを言うと同時にピーターの顔から徐々に怒りが現れはじめた。
『隙ありぃ!』
と、ピーターの背後にいて爆発から逃れた乱之助は不意打ちを試みた。
だが……
「失セロ……」
次の瞬間、乱之助の体は刀ごと一瞬でピーターにズタズタにされた。
『なん……だと……』
「ダマレ……」
乱之助の首にピーターの剣が突き刺さり、ピーターはそのまま乱之助だった者を蹴り飛ばした。
「次ハ……オマエダ」
ピーターが剣を向けた先には両手に刃がボロボロに落ち、斬ることすら怪しい剣を持ち、襲いかかる軍兵を片っ端から叩き切っている軍兵であった。
「ムッコロス……」
ピーターが全力の人間が出せる速度を遥かに超えた速さで襲いかかる。
『速くなったな、八年前とは大違いだ。』
「!?」
それを聞いたピーターは寸前で後退した。
「どういう事だ」
『ん? あれ、お前覚えてねぇの?w』
「悪いが俺は七年前に頭を強く打って記憶が吹っ飛んでるから覚えてねぇな」
『んじゃ、【セロ・クラム】って覚えてるか?』