「遥花!早くしなさい、遅れるわよ。」

「は〜い…。」


入学式。花の女子高生。



だなんて、言ってみたけど、
昨日と大して変わんない。


ふぁぁ〜…とあくびをして
少し袖が長いブラウスに腕を通す。



今日から私が通うのは
地元有数の進学校として有名な学校。
そして、可愛いブレザーの制服。
部活も盛んなんだっけ?



そんなこともあって私の中学からは
たくさんの人が受験した。



けど、さすが進学校。
試験は難しい。
私もギリギリで受かったようなものだ。


ガララッ…


「遥花!リボンは付けた?名札持った?」


「分かってるよ、お母さん心配性だなぁ。」


「あら、そうかしら。
だって今日からは水波も高校生じゃない。
今日は早く帰ってきなさいね。
おばさんもいらっしゃるそうだから。」


「わかったよ。
オリエンテーションが終わったら
すぐに家向かうよ。」


「それじゃ行ってきます!」


「いってらっしゃい!」


お母さんに見送られて家のドアを開けた。