次は~

とアナウンスが車内に響き渡る。

すると、隣のイケメンくんが
「次で降りろ」と言ってきた。

「え?」

次の駅で降りる予定はない。

「降りる予定無いですけど」
イケメンくんへ顔を向けると、イケメンくんは呆れた表情を見せた。

「俺の降りる駅なんで」
と言ってきた。

ぐうぅ~

なりっぱなしのお腹。

俺の降りる駅?
意味がわからない。

この人が降りるからって何故私まで降りねばいけないのだろうか。


確かにびっくりするような私のお腹の音を自分のお腹の音だと言ってかばってくれたことには感謝している。


だが、感謝はしていても赤の他人の命令に従う気は、さらさら無い。


駅に電車がつくと、いまだに納得していない私の腕をイケメンくんがガシッと掴んできた。