次の日は、朝から、ちょいちょいついていた。
学校へ行く通学路、遅刻しそうな私が走りながら見つけたのは、大好きな遼也先輩の後ろ姿だった。
「遼也先輩!」
振り向いた遼也先輩は、初めこそ驚いた顔をしていたが声をかけたのが私だと気づくと
「おはよう明日美ちゃん」
そう言って体の向きを変えてまで私の方へ笑顔を見せてくれた。
なんて、優しい。
なんて、イケメン。
遼也先輩の笑顔を見たら、とにかく元気になれる。
「お、はようございますっ」
息を切らして遼也先輩の前に走った私は、前傾姿勢で呼吸を整えた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…