「どう?え…どうって…何も」
「社長の事が好きですか?」
「ええっ?!いや、好きだなんて…恐れ多いです!ないです」
「そうですか。不躾な事をお聞きしました。では、失礼します」
コクリと小さくお辞儀をされ、同じように返す。踵を返して去っていく姿に私は今の会話を思い出して頭を傾げた。
(針谷さん、なんであんな事を聞いて来たんだろう)
もしかして、私が社長の事を好きだと思っていたのかな?そうじゃないと、あんな事を聞いて来ないよね。
冷たい顔からその真意は中々読み取れない。
それに、あのピアスの話だって、まるで私のではないと分かっていたような反応だった。
変な感じ。そう思ったもの考えてもその人の真意なんて分からない。まぁ、いいか。
「わたしも仕事行こう」
時計を見るとあと15分で休憩が終わる。
急いで更衣室に戻り、準備をして業務に戻った。
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